充電終わったらキスしよう





「…っつーかそれあたしが幽霊みたいじゃん」

「幽霊とかそんな生ぬるいモンじゃないっしょーミヤコさんはー…バル〇ン星人?」

「オーケーあとで踏み潰す。」


さすがに運転中のヤツに回し蹴りを喰らわすわけにもいかないので、とりあえずは言葉だけで攻撃しておく。


窓の外はホントに何もない山道で、山が切り開かれている場所から下の方を見ると、遠くの方に街が見下ろせた。

そういえばこんな山道を一年前くらいにも通ったような気がしてきた。

もうちょっと行くと開けた場所に出てきて、建物が見えてくるのだ。


「…おー、あれじゃん?」


泉が前方を見たままそう言ったので、あたしも目を凝らして向こうの方を見やる。

徐々に窓の明かりと思われるものが目印となり、建物が見えてきた。

あー…見覚えある、見覚えあるぞ。

そうだそうだ、あたしもここに来たわ。未来さんと同室になった記憶があるわ。

夜遅くまで未来さんとバカ話してたような記憶があるわ。

途中で未来さんが『ベッド遠いわ!』とか言って勝手にこっちのベッドに乗り込んできたような覚えがあるわ。

結局そのまま寝落ちして2人で狭いベッドに芸術作品のごとく寝てた覚えがあるわ。

朝は未来さんがベッドから転げ落ちる音で目が覚めたような…そういえばあたしが蹴り落としたような……まあいいや。


とにもかくにも、そんな思い出(と呼んでいいのかは不明)がある場所に到着したわけで。