「……キョウちゃんってさー」
「なんだい」
「スポーツもできて勉強もできて外見も黙ってれば上級だしさー」
「えなにそれ褒めてんの?」
「惜しいのはアレだよね、性別だよね、絶対間違ったよね。」
「女子ですいません。」
「くそう!キョウちゃんが男子だったら間違いなくあたしの彼氏だったのに!」
「全力で拒否る。」
「キョウちゃんみたいなのは女子高に言ったらモテるって噂を聞いたから行っておいでよ。」と言われたので「未来さんは一体あたしに何を求めているのかな。」とだけ返しておきました。
あたしが書いた答えをノートに綺麗に書き写しながら、未来はふと顔を上げて教室の出入り口を見やる。
つられてあたしも見たけど、そこにある風景はいつもと変わらずクラスメイトが騒いでいるもので。
「…そういえば」
すでにノートへ視線を戻していたらしい未来さんが思い出したように言う。
「今日って1年生アレだよね、教育合宿」
「うん」
「だよねー。なんかちょっと静かっていうか…ってか春人クンも行ったの?」
「…………。あー、うん、一応。」


