充電終わったらキスしよう





泉は昔から派手っていうか、目立つ。

金髪にしたりとかそういう派手さじゃなく、単に存在感があるっていう方の、目立つ。

まあお母さんの腹の中であたしがもらうはずだった(と勝手に考えてみたりする)いいところを先に全部持っていきやがっただけはある。

性格は善し悪しってところだけどいざって時はやるヤツではあるし、外見は未来がマークしそうなくらい上位だと思うし、何よりフリーダムだし。

…最後のはあたしが言えたことじゃなかった。忘れてくれ。


とにかくそんな感じだから、ウチの家族が住んでるような都会ではない、普通という言葉が似合うようなこの街からは絶対出ていくもんだと、あたしは勝手に思っていたのだ。

大学も都会の方を選んだのはここから出ていくためだってあたしは思ってたし、たぶん泉もそのつもりだったんじゃないかと思ってる。

で、そのまま都会で就職して、こっちに戻ってくるころにはアイツのことだからたぶん自由に結婚でもしてやがるはずだと思っていたのだ。

思っていたのだ、が、しかし。


コイツ大学卒業した途端に帰ってきやがったぞ。


「……どういうことなの…」

「どういうことなのとか聞かれてもただこっちで就職決まったってことしかお兄さんは言えませーん。ってかさっきから春人クン一言も喋ってないけどダイジョウブ?」

「それよりもお前の足が大丈夫かって感じだったねあたしが踏んでたんだったねカンペキ忘れてたね。」

「と言いつつ踏んづけたままのミヤコってばさすがだわー」

「そうだろ。喜べ。」

「春人クンもよくこんな恐ろしい人と付き合ってるよねーご苦労サマー」

「その“付き合ってる”っていうのがどっちの意味なのかわからないんですがとりあえず彼氏じゃないです。」

「ミヤコの彼氏居ない歴=年齢がまた更新しそうだよねーそろそろ本気でお兄ちゃん心配だわー」

「お前に心配されることほどムカつくことはない。」