充電終わったらキスしよう






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『昨日も体育あったのに今日も体育あるとか1年の担任は何考えてんだろうね爆発すればいいのにね』とかってあたしが言ったら更衣室から回収してきたブレザーを羽織りながら『昨日は体育なかったけど』っつーノアからの返答がきた。

どういうことだ。


「えだって昨日もドッヂボールしてたじゃん」

「昨日のは体育じゃなくてクラスで勝手にやってただけ。」

「すんなよ。勝手に。」

「担任に言って。」

「ってか入学早々ドッヂボールするとかお前ンとこの担任は熱いな。」

「ミャーコの担任はしなかったの。」

「するわけないじゃん初っ端から担当クラスの教室間違えるようなスーさんが。」

「ふーん。」


ホントマジであの人最初の最初に失態晒してるからね。

クラスの担任になる先生が来ないなーとかってまだ緊張状態の教室の隅っこであたしが思い始めた頃に『しまった教室間違ったあああッ!』っつって教室にゼェハァ言いながら飛び込んできたのが鈴木のスーさんだったからね。

まあそのおかげであの緊張状態がいい感じに解けたんだろうけど。

そんなわけだからドッヂボールなどする余裕すらなかったっていう。


あたしは初っ端から残念な感じでならないスーさんに頼まれていたプリントを脇に抱えて欠伸をする。

4限目はとっくに終わっている時間だった。