充電終わったらキスしよう





うんまあそうだよねそうなるよねと一人で納得してたら、またメールが来た。

今日のあたしの携帯は忙しいな。大嵐でも来るんじゃないだろうか。

メールを開く。差出人はまたノアで。


『本文:

はやくきて

――END――』


全部ひらがなだ。

変換するのも億劫なほど充電切れそうなのかもしれない。


っつーかアイツどこ居んだよ。

どこだよ1年教室かどこだ保健室かそこかそこなのか。

でも間違ってたら時間ロス。

一刻を争う戦いなのだ、時間ロスなどできるものか。

電話かけたら喋れるかなノア。大丈夫かなノア。

メールの返信を待つのも時間がもったいない気がしたので、あたしはノアに電話をかけることにした。

通話ボタンを押して、一定のリズムで耳に届くコール音が早く途切れることを願いながらあたしは階段の手すりを指で叩く。

コール音は8回で途切れた。

途切れた瞬間に、あたしは口を開いてた。


『もしもしノア、お前今どこ居んの』