充電終わったらキスしよう





で、本音と建前の使い方間違ってるんだぜJKっていうツッコミはスルーすることにして再びドアを目指す。

四つん這いからほふく前進に変わりつつある体勢でなんとかドアへとたどり着く。

センセー以外のクラスメイトはほとんどあたしに気が付いてるけどみんな笑って見過ごしてくれるわけで。

むしろあたしが通るとこ通るとこに椅子やら足やら出してきて隠してくれるっていう。


……なんつーか、ちょっと叫ばせてくれ。


お前等みんな大好きだ!!


……とか言ってみたりしちゃったり。

別に照れてなどいない。


どこぞの青春系ドラマみたいな展開になってきたところで教室から脱出。

ドアに隠れつつみんなに口パクで『せんきゅー』って言って手を振ったら何故かみんなめっちゃ盛り上がりだしたのでその盛り上がりを背に廊下を走ることにした。

みんなの盛り上がりに気が付いたセンセーが『みんなどうしたの?』とか言ったその後に『ちょっと朝倉さんどこ行ったの!?』って焦ってる声が響いてきた。

ティーチャーゴメン。


階段を下りようとしたら、ポケットの中の携帯がまた震え始めた。

取り出して、メール確認。

差出人は春人…じゃなくてノアで、本文は『知るか』の一言。

一瞬なんのことだろうかと考え込んで、あぁさっきあたしが送ったメールの返事かと30秒後に気が付いた。