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『使うことないけどね』
とかほざきやがっていたのはどこの誰だったか。
「自分バカス。アホス。」
「そこ違う…」
「聞いとくの忘れてたわ。」
「そこじゃないって…」
「ちょっとは場所を教えろキサマ充電してもらう分際で。」
「充電するって言ったのはあんたでしょ…」
「存じております。」
「そこも違うってば…」
「もう脳天からブッ挿したくなってきた充電器。」
何故か薄暗いのが主流らしい科学準備室の隅っこ。
コンセントがついてる壁際で、あたしはノアの制服の裾を捲り上げて四苦八苦していた。
ハタから見たらあたしがただの変態みたいな絵図になっていることと思われる。
泣きたくなってきた。
でも充電挿し込み口見つけないと充電できない罠。
罠でもないか。当たり前か。
くそう。
春人から充電口教えてもらうの忘れてた。
どこに挿すのかまったくもってわかんなかったからとりあえず脳天かなと思って頭カチ割る勢いで充電器振り下ろそうとしたらノアから「違う背中。」と至極冷静な口調で振り下ろす手を制止させられてしまった次第です。
あのまま振り下ろしておけばよかったと今になって思う。冗談です。


