と思いつつ横目にヤツを見ていたら。
「…え、あ、はい!も、もちろん、絶対…!」
隣から聞こえてきたその言葉と口調にさすがのあたしも耳を疑った。
え、なに、あれ、お前、ノアじゃなかったっけ。
え、春人?
え、ノアじゃないの?
え、あぁ?
わけわからんことになっているあたしの脳内に気付くはずもない未来さんは「おぉ…!」とかなんとか感心していたりする。
っていうかさらっと“キョウちゃんリア充説”固定してなかったかこの後輩。
“もちろん”とか言ってなかったかこの後輩。
遠まわしにあたしに喧嘩売ってるってことでいいのか。
「すごーい、この間はぶっ倒れてたのに今日はちゃんと答えたよ春人クン!なに、やっぱりオトナの階段上るとみんな精神的にも成長すんの!?」
「だから上ってねーっつってんだろ人の話を聞けよJK。」
「なにそれツマンネ。」
「お前など東京湾に沈んでしまえ。」
「海に不必要なもの投げ込んじゃいけないんだぞ。」
「沈みたくない理由そこかよ。」
「えー、でもキョウちゃんリア充でしょ?」
「ねえそれ何回否定したかな。」
「え、否定してたの?」
「耳鼻科行って来い。」


