それから少し屈みこんで、あたしの右肩に寄り掛かっている春人の腰辺りに手を差し込んで腕を回した。
と思ったのも束の間、ノアはひょいと春人を抱え上げた。
肩に。荷物の如く。
その間春人がまったく反応を見せなかったところを見るとヤツはそうとう爆睡しているらしい。
「…できたけど」
これまた平然と答えるノアさん。
アンドロイドだから人間くらい抱えあげられるだろうとは思ってたけどここまで軽々持ち上げられるとなんも言えねぇ。
っていうか面白いぞ。面白いぞこの図。
だって考えても見て欲しい。
簡単に言って春人が春人を抱えてるって話ですよみなさん。
吹いた。
ぶふぅッ!っつって吹いた。
春人抱えて部屋に連れてけって言ったのはあたしだけどこの光景は予想外だった。
性格が真逆だったから顔が同じだってことをすっかりさっぱり忘れていた。
腹筋が崩壊した。あたしの腹筋返せ。ないけど。
「……なに笑ってんの」
「いや、ごめん、予想外すぎて実に愉快である」
「あっそう」


