充電終わったらキスしよう





ソファに落ち着いて、背もたれに頭を乗せる。

天井を仰ぐ形で息をつくと、なんかドッと疲れが押し寄せてきた。

だって今日(いや今日だけじゃないけど)すっごい目まぐるしかったと言いますか。

春人…まあ今言うならノアの方なんだけど、そのノアが倒れてからあたしすげえ走ったし。

連れて帰るのも一苦労だったし。

帰りついたかと思えば充電切れとかアンドロイドとかさー。

いやー、自分よくここまで頑張ったなと。

よくここまですんなりすべてを受け入れたなと。

まあ私的に現実も非現実も全部アリなんじゃんって思ってるからだろうと思われ。


あー…今思えば、アレもノアが居たからか。

合格発表の時、春人に『高校は中学の時みたいにうんたらかんたら』っつって話したら、春人が『大丈夫です!』って自信満々に答えたアレ。

なんで自信満々なのかしらって思ってたけど、今思えば“ノアが居るから大丈夫”ってことだったのか。

てっきり春人自身が丈夫になったんだと思ったけど、でもそれにしてはすぐに風邪引いてるしどういうことなのって感じだったし。

なるほど把握した。うむ。


まあどちらかといえばもっと丈夫になってくれてもいいのよって感じなんだけど気にしないでおこうね。


「……あ」


“合格発表”でもう一つ思い出した。

ソファに頭を預けたまま、声だけを向こうに投げてみる。


「そういえばノア」