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風呂から上がってリビングに行ったら同じ顔が2つソファに座ってまったく違う表情でテレビ見てたから思わず吹いた。
それにはバラエティ番組で思い切り笑ってた春人も暇そうな無表情だったノアも同時にこっち向いた。
「あ、先輩おかえりなさい!」
「風呂入ってただけだけどただいま。」
「溺れてればよかったのに」
「なんか言ったか。」
「別に。」
時間が経とうと何しようとノアのあたしに対する態度は依然冷たいままである。
別に気にしてない。
タオルで頭拭きながらキッチンに向かい、冷蔵庫を開けてペットボトルの水を取り出して一口いただく。
それから2人の座るソファの向かい側に足を向けると、背中に視線が刺さってきたので、タオルを肩にかけながら振り返る。
こっちを見てたのは春人だった。
まあノアがこっち見てるとはとうてい思えなかったけどね。
今だって暇そうにテレビ見てるからね。
暇なら暇って認めてなんかすればいいのにって心の底から思うよね。
することないからしょうがなくここに居るんだろうけど。


