遥か彼方の空

(……どうしてっ!?なんでわかってくれないの!?)

幼い頃から研究所に閉じ込められ、上からの命令によりたくさんの仲間や子供を殺してきた刹那は、土方達に自分と同じ思いをさせたくなかった。

それよりも、自分を娘だと言ってくれる芹沢を失いたくなかった。

涙を流しながら訴える刹那を見た土方だが、意思は変えなかった。

「俺達は殺らなくちゃいけないんだ……」

(たとえ、それがどんなに辛くても……)

土方は芹沢の事をあまり良くは思っていないが、刹那に見せるあの穏やかな表情の芹沢を見ると、どうも嫌いにはなれなかった。

誰にも言わないが、この暗殺の件もどうにかならないものか、と考えていた。

しかし、この組のためにも土方は心を鬼にするしかなかった。