春の旋律




ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン


私は
先生の家のチャイムを連打した。


「はいはいはいはい」


先生はやかましいチャイムにやや焦りながら出てきた。


そして、私を見て固まった。


「畑中さん………」


「先生!!」


私は先生に飛び付いた。


「おわ……」


先生はよろめきながらも
私を受けとめてくれた。


「会いたかった……」


「畑中さん……僕もです」


私は先生の胸からパッと顔を上げて先生の顔を見た。


「先生、先生に、聞いてほしい曲があるの」


「………はあ。」


先生はコロコロ変わる私の話題に戸惑いながらも、私を部屋に入れてくれた。