「少年バスケットチームが地元にあってさ、その先輩なんだ。まぁ、師匠みたいな感じ。」





「………はい?」


「怒ると哲サン恐いよ~?」


優しく笑いながら
王子が言った。






「じゃあ、王子、和音ちゃんの事…好きじゃないんですか…?」

「は!?そんな事言ったら俺、哲サンに殺されるから!!」



…まさかの


勘違い……。








でもね

慌てて早口になる王子が面白くて

「あははっ 」

笑ったら


「あ、笑った。
…それから、王子じゃない。」




って

王子はガシガシって頭をかいきながら


「かわいい。」



って言った。





「…い、い、今なんと!?」


「…~!!2回も言わない!!」





王子は口元をおさえて
そっぽ向いた。