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…‥






あれから2週間。


屋上にも行ってないし
メールもしてない。

1回も。







だって、緊張して
行けなくなっちゃうんだもん。


メールだって、送る用事ないし。



優羽は

『行かなきゃなんも始まんないじゃん!!』


って言ってくれるけど、
部活が忙しくて一緒には来てくれないし…。









だから、今日も他の友達と食堂でご飯を食べてる。

舞ちゃんと、花ちゃんと、愛子ちゃん。





みんなと話すのはすごく楽しいのに




いつも、カバンの中にある鍵が気になっちゃうんだ。















教室に帰る途中


「あ、王子だ。」

って舞ちゃんが言った。




……ホントだ。

王子と、知らない男の先輩2人と


知らない女の先輩2人。





王子の顔はよく見えないけど、
女の先輩のかわいらしい笑い声が微かに聞こえた。








ほら、王子には私じゃない。

ああいう美人な人がよく似合う。







うぅ………

悲しくなってきた…





あ、
「お弁当箱、忘れてきちゃった…」


「もぅカメ子何してんのっ」

みんなが爆笑してる


「待ってるから、取ってきなよ。」


愛子ちゃんが言ってくれたけど


「ううん。先帰ってて。すぐ追いつくからっ!!」



ちょっと、1人になって、落ち着こう。