「な、な、何ですか?」
王子、そんなに見られたら
心臓止まりますっ!!!
近いです!!!!
心臓に悪いです!!!!
そしたら王子が私の跳ねた髪をチョイチョイって触って
「ねぐせ、ついてる」
って笑った。
ボフンッ って音を立てて私の顔は赤くなる。
王子が、ずっとチョイチョイって遊んでると思ったら
パチッと目があった。
どぉしよぅ……。
そらせないし。
……かっこいいなぁ…。
「あの、お二人さん?」
私の幸せ時間を壊した声の主は
幸先輩。
「…遅ぇよ。」
あ、王子が離れてく……。
まだまだ顔が赤くなるのが自分で分かって
ガバッと立ち上がった。
「あ、私っそろそろ帰ります!!」
「えー!?幸ちゃん登場したばっかりじゃん!!」
幸先輩が不満そうな顔をした。