やっぱり、話すべきだろうか。

「朔・・・」
「ん」

朔はいつものボウッとした顔でこっちを向いた。
私は朔の肩を掴んで言った。


「相談が、あるんだけども」

朔は私の異変を感じ取って、頷いた。




「へーぇ」
朔はとても楽しそうに笑った。


「あの女タラシの変態先生に、襲われたんだ」
「ぶっっ」


あまりにもあっさりと言うもんで、
不意打ちクラッシュだ。


私は音を立てて、盛大に吹いた。


朔は目を輝かせていた。

だけど、その瞳は段々と輝く光を失い、
朔は不機嫌そうに呟いた。

「でも、美都に手を出すのは頂けないなぁ」
「ぶはっっ」



またまた不意打ちだった。

朔の顔が、不貞腐れたようで可愛かった。

でもどこか、すごく怖い瞳に見えたのは、気のせいだろうか。