ゆっくりと頭をあげた。 「‥雪?」 いつものようにニコッ と笑う雪。 「な‥」 なんで‥ 『‥奇跡、 おきたんだよ‥ ‥何泣いてんだよ』 そう言ってギュっと 抱きしめられた。 私泣いてるんだ‥ 驚きの方が大きくて、 涙が出ていることすら 気づかなかった。 『‥桜』 『‥8年前、悪かったな』 雪の悲しそうな声を 聞いて8年前の傷が 大きくなった気がした。 でもね‥? もう、離れたくないよ‥