「ただいま」 玄関を開けて、中に入る。 あいつは…まだ帰ってないみたいだ。 「おかえり、朔!」 買ってきてくれた?とばかりに、キッチンから顔を出す母さん。 無言で買い物袋を差し出す。 「ありがとう。」 ご機嫌だ。 「もうすぐ着くらしいから」 だから、何? ため息をついて、俺は自分の部屋に向かった。