「で、あんたは何やってんのよ？」
「みりゃわかるでしょーよ。ただ話してただけじゃん。」
「ってか…………あんたら知り合いだったの？」
「そーだよ、姉ちゃん。だいたい口説いてるって、せっかちなんだよ、………だから嫁のもらい手ねーんだよ。」
「あ？なんか言った！？」
「言ってませーん。な、夕凪。」
「嫁のもらい手ないだって。」
「おい、そりゃないよ夕凪。」
「覚悟はよろしくって？ハールーカー。………バツっ。」
……グキッ
「いてーーー、姉ちゃんそりゃねーわー。」
「夏樹さんやっぱり強いんですねー。」
「あたり前だ、姉ちゃんは合気道五段なんだぞ。イテテ。」
「あら、夕凪と会って二週間、夕凪とはよくしゃべったから、そんなのもう夕凪は知っるよねー。あんたはおとなしくやられなさいっ。」
「アテテ、姉ちゃん、ギブギブ。
「クスクス。」
「笑ってる場合じゃねーよー、夕凪。助けてー」
「…………クスクス……なんかこんなに笑ったのはじめてだよー。」
「………へー……あたしもはじめてみたよ、ここにきて二週間、あたしが何話してもあんまり表情変えなかった夕凪がこんなに自然体で笑ってるなんて………やるじゃん、遥。」
「イテテ……え？姉ちゃん、なんか言った？」
「なーんでもないよ。フンっ」
グキッャ
「いってー。」
