でも、ね。

「彰人……」
「ん?」
「ありがと、ね。 楽しかった!」
「ん。 俺も」
優しい笑みを浮かべる彰人。
まるで、昔に戻ったみたい。

でも、アタシ達はもう3人じゃない。

―――2人。


「おい、彰人っ! 置いて行くぞ!」
彰人の友達らしい人がバスから呼んでる。

「彰人、また会おうね」
「おう。 近い内に!」
彰人はアタシに軽く手を振り、バスに向かって歩き出した。

やっぱり、寂しいよ…。

「待って!!」
アタシは気づいてたら、呼びとめていた。

彰人は足を止めて、アタシを見る。

次会う時まで、寂しいけど。
空から、見守ってくれてる人が居るから。
……頑張れる。

アタシは彰人に抱きついた。