「……今日は嵐、か」

日向の言葉を耳にし、アタシも外に目を向けた。

大粒の雨が、窓ガラスを打ちつけてる。


「……今日は、倉庫行かねぇ。 

ここで自由に過ごしとけ」

日向は、野菜を慣れてる様に刻んで行く。


りょーり出来るんだ…。

背後に向かい、失礼な事を思っていた。


しばらくすると、いい匂いが漂って来て…。


「ホラ、食べろ」

サラダや、フレンチトーストなどが運ばれて来た。

お、おいしそう…。


「凄い…。 いっただきまぁーす!!」

「……どーぞ」

「や、ヤバイ…」

「……何が?」

「初めてこんなおいしいフレンチトースト食べたぁ!」

「・・・」

興奮してるアタシを見、心なしか、少し笑みを漏らした様な気がした。

なんか、優しい……。

アタシはそう思いながらも、朝ご飯をたっぷりと堪能した。


「ごちそーさま! 片づけはアタシがやるよ」

「……いーよ」

「なっ、片づけ位やらせて! ちゃんと出来るしっ!!」

アタシは食器をキッチンまで運び、片づけをした。