「……ホラ」

へ…?

大きくて、しっかりと筋肉がついてる腕を差し伸べて来た。


アタシって、結構単純だと思う。

スグにテンション上がっちゃっうし。


日向の手に手を重ねると、アタシを引きあげてくれた。


「ありがと」

「? なんかヤケに素直だな」

「は? アタシはいつも、素直でいー子だし!」

「………何処が」

明らかに“嘘だ”と言ってるかのような目で見られ、テンションが沈む。

……日向の中のアタシは一体何者なのだろう?


「……何食べる?」

「へ? あ、いーよ。 アタシが作るよ!」

「ダメだ。 アイリは黙って座っとけ。 アイリにさせたら、どーなる事か。 溜まった
もんじゃねぇ…」

―――猛獣とでも、思ってるのだろうか?


かなり、真剣に考えちゃう。