「え…。
どうして泣いての?」


唇に軽く触れて、流は私へ問う。




泣いてる?




私…泣いてなんか!!




口元に手を当てると、濡れているのか。




私の指先が少し濡れた。



「香南。」



制服の袖を引っ張って私の目の涙をぬぐってくれる流。




どうして泣いてしまったの?




私ってば・…。