狼!?王子サマ☆*






本気喧嘩の中でわたしが発せたのはこの一言だった。




彼は、



「…分かった。
もうだめだと思ってたから。」



「うん。」




言いだしたのは、私なのに。




だから涙なんか見せてはいけないのに。




私は手で隠しながら、泣き続けた。





「…泣くな、香南。」




ポツリとつぶやき、彼は私の家を出た。