「香南、おはよう。 今年もよろしくね。」 白いマフラーを首に巻いた奈津樹。 私を支えてくれる、一番の理解者。 「香南? どうかした?」 「え…ううん!! こちらこそよろしくね。」 その時。 鞄を机に置く奈津樹を見て、一つの変化に気付いた。 右手の薬指のリングがない。 彼との思い出の指輪だって。 二人の愛の証だって言ってたよね? ただ忘れただけかもしれない。 でも・・・・。 もしかしたら・…。