「じゃあね、和華!」

『はい。また明日!』

放課後、二人と別れて、家路についた。

一人になると、思い出す、あの瞳。

『今日、珍しく学校来てた…。どうして?』

「俺だって学生だよ和華」
『へ?』

返ってくるはずのない独り言に、返事が返ってくる。

思わず振り向くと、一番に目がつく黄色の瞳。

『朔ちゃん…』

「姫、夜道の一人歩きは危ないですよ?」

『っ姫じゃないもん!』

「ハハハッはいはい」

笑った瞬間、体がゆれこげ茶の髪が揺れる。



黄色の瞳にこげ茶の髪。

そう、彼はチームHOWK EYEの総長“鷹”だ。



『やめてよね、姫って言うの!』

「でも、うちの組ではまだ姫のまんまだぜ(笑)変える気もねぇみてーだし」

『変えようよ!』

「昔っから呼んでて、慣れちまったから無理だと」