先輩、好きです!


その日から私は
肩の力がストンと抜け、

笑顔で練習を続けました。


先輩とはあまり
話しませんでしたが、

角がとれた私の様子に
安心しているのがわかって

先輩が私のことを
少しでも気に掛けてくれる事に
嬉しくなっていました。


そしてコンテスト前日。


先輩が
話しかけてきてくれました。


「とうとう
明日になっちゃったね。本番。」


「はい………」


「緊張してる…?」


「はい………」


「もう。これあげるから、
辛気臭い顔やめてよ。」


そういって先輩は、
飴ちゃんを
私の手に載っけてくれました。


「ありがとうございます」


ニヤニヤしながら言うと、


「単純」


先輩もニヤニヤしていました。