「ま、まだ時間あるんだし。 もっと上手になれるよ」 「はい………」 「でも、上手に演奏すんのも 大事だけど、自分らしくね。 プレッシャー感じずに。」 「ありがとうございます 頑張ります」 「じゃ金賞とって」 「それがプレッシャーです…!!」 「ははは。元気出たじゃん」 先輩は私の頭をぽんぽん叩いて、部屋に戻ろうとしました。 私は何だか、先輩に言いたい事があるような気がして、 「先輩……!」 つい、先輩を引き止めてしまいました。