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大学の研究室に残った俺は

教授のサポートをしながら
自分の研究を進めている



もっぱら最近は
プラネタリュウムの
オープン準備に追われていた


「河野さん、これからお昼ですか?」


急に顔を覗きこまれて
ギョッとした


誰だこの女?

化粧の濃い顔が見上げてくる


気持ち悪い


「だれですか?」



「え?
もう、冗談きついですよ。
院生の玉木です。この間ご挨拶したのにぃ~。」


「あ、あぁ…。」


そんなことあったっけ?

「それより、お昼もしこれからなら
ご一緒しませんか?

私お弁当作ってきたんです。」


そう言って取りだしたのは
ひょう柄の大きな巾着 


うわ…
マジ無理


「ありがとう。
でも、約束があるから。
また、今度ね?」


笑顔を一発お見舞いして
足早に研究室を出た