+ + +




それからは
何も手につかなくて



ただただ
時間が流れるのを待った




時おり

隣から聞こえる音に全神経が奪われる




その度に
芳史を思い出そうとする心を必死で頭が押さえ込んだ




芳史はいない


彼は芳史じゃない



でも

一度気になり出してしまった心は

必要に


彼を……求めていた