「…どうして…?」


混乱する頭


必死で昨日の記憶を
呼び起こす



ズキン

頭がすごく痛かった



それでも
徐々に思い出していく


早川君にご飯を誘われた事

大学まで迎えに行った事



そして…

図書館…


「紗季ちゃん…。」


そこまで思い出して
河野先輩の腕に包まれた


「今は…何も考えなくていいよ。
何も心配しなくていい。

…俺が傍にいるから…。」


微かに震えだす体を
優しいぬくもりが戒める