+ + +

「あ!
あそこの星…なんか十字架みたい。」



二人で遊んだ帰り道

夜空に輝く
星を見上げて

私は子供みたいにはじゃいでいた




芳史も同じように
それを見上げている


「北十字…。」


「北十字?」

彼の
つぶやいた言葉を
そのまま繰り返す


「白鳥座だよ。」


「白鳥座…。
へぇーそんな名前の星座もあるんだ。」


「あそこが頭で…」

彼が輝く星を指差す

「こう…白鳥が飛んでいるように見えるでしょ?」