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眠ったままの彼女を連れて
自宅マンションに帰った



ゆっくりベッドに寝せる


涙は止まったようだったが

ときどき
苦しそうに意味を詰まらす姿に
耐えられなくて


俺はベランダに出た



見上げた先には

オリオン座が輝いている



煙草に火をつけて


輝く一等星を見つめた


あの頃


星を見るだけで
わくわくして


双眼鏡をのぞくたびに
宇宙に行くような気がして


楽しかったのに



今じゃ

星を見上げるたびに

胸が痛む