真紀は、彼が本当に彼女と別れたのかが気になり直接彼に会って聞く事を決意するのであった。真紀が、全部知っている事を知らない彼はいつもと変わりない様子だった。ついに、帰る間際核心をついた。「最近、何か変わった事ない?」と恐る恐る尋ねると、彼は

「あぁ、そういえば彼女と別れたんだ。なんかもうお互いに飽きちゃって・・・」と話し始めた。真紀は、すぐにウソをついているとわかり私に気を使ってくれているのだとわかった。

「本当に、別れた理由って飽きちゃったって事?私うわさで全部聞いたんだ。私のせいで2人は別れたんだって」彼は「・・・何で知ってたんだ。でも気にする事ないよ~真紀には関係のない事だし。俺と彼女との問題だから」と苦笑いだった。

しばらく経ったある日、彼は大事な話があると言い真紀を誘った。何の話だろうと真紀は想ったが、彼と会う事になった。夕方になり、彼は徐々に口を開いた。

彼は、真紀の事が好きだと告白をした。真紀はびっくりして振り返り彼の姿を見た時、
ちょうど影ができていて一樹に見えた。今でも一樹の事が忘れられないのだ。途端に、真紀の目から涙が流れた。

「いつもの俺ならここで引くけど、もう俺は自分の気持ちにウソはつかない。俺は、真紀の事が好きだ。俺の事真剣に考えてくれないかな」と彼はもう一度気持ちを伝えた。

真紀は、しばらく黙っていた。「私が、もし彼と付き合う事になったら一樹はどうなっちゃんだろう。もし忘れる事にでもなったら一樹がいなかった事になる」と考えてしまい、今までも新しい恋愛ができないでいた。

だが、真紀は決心をし彼に「こんな私でも良いの?」と聞き返した。

「もちろん、真紀じゃないといけないんだ」  「私でよければ・・・」

「やったぁ!!!」彼は小さな子供の様に飛び上がって喜んでいた。この日から真紀達は付き合う様になったのだ。やっとの事で真紀は幸せを掴んだのだ。