暁が固まるのがわかった

わかってる。

暁には彼女がいることも・・・

あたしの事を妹以上に思っていないことも・・・

だけどわかって欲しかった。

あたしはもう、大人なのよ

いつまでも、何も知らない子どもじゃないの


あたしが近寄っていると自然に隣りの席を開けてくれる暁

あたしを意識していたら、できる筈ないよね

あなたのそばにいるとあたしは胸が痛いくらいに締め付けられるのに…

優しく微笑むその頬に唇を寄せたくなってしまうのに…


苦しいよ。暁…。


せめて誕生日の一日だけあなたを独占したいの。

あなたにあたしだけを見て欲しいの。

妹としてではなく…

従妹としてでもなく…

ひとりの女として…