杏の余りの痛がり方に一旦身を引いた俺だったが、一度熱を持った体は簡単に納まりそうにはなかった。

少し時間をおけば杏も何とか受け入れられるかもしれないと、僅かな希望を捨てず杏を慰める俺ってなんだか涙ぐましい。

そんな時、蒼母さんからのメールが入った。

杏と二人でメールを開いて絶句した。


――うそだろ?


「ウソ…」

ポツリと放心したまま呟いた杏が俺の心の声を代弁してくれた。