「あれ~? なにアレ?」

高校の帰り道。

いつもの仲良し三人組は、いつものように、くだらないおしゃべりをしながら歩いていた。

声をあげたのは、一番右端を歩いていた、一番背の低い女の子。

名前は陸(リク)。

陸の歩いていた右端の道路に、黒い手帳の様なものが落ちているのに気づいたのだ。

小走りに近寄ると、陸はそれを手に取った。