『あの、すみません』

「えっ?」

あ、先輩

どうしよう近すぎる

普段ならこんなに
接近する事も話す事も
あんまりないのに

顔見れないよ

絶対私挙動不審だよね

『この本、借りたいんだけど』

あ、本

そっか私図書委員だった

忘れてどうすんの私

でも今は図書委員に
感謝しなくちゃね

憧れの先輩と話せるんだから

「あっはい。こちらにどうぞ」

カウンターで借りれるよう
手続きをして

「あの、これで1週間
借りること出来ますよ」

『ありがとう。』

そういうと先輩は何か他に
言いたげな顔をして下を向いた