「好きになるはずなかったのに」



「だって素敵なことですよ?

 僕の撮ったもので、こんなに沢山の色をつけてくれるなんて……

 この写真は動かないですけど

 あなたの中のこの少女は生きている」


円谷は自分の写真に目を移した後

また露子を見詰めて


「ありがとう」


そう言った彼は、

露子の今まで描いてきたどの男よりも……。




「……かっこいい……」



「え?」



『まずい!まずい!まずい!!違うんだ!

ただ、貴方の“顔”と“セリフ”が私の描く誰よりもかっこよかっただけで

貴方に惚れているとかそんなんではなくて

やばい、まずい、どうしよう!

何故ここですべるのだ!私の口め!!

にっくき口め~~~!!!!』



露子は円谷に背を向け、口を思いっきり引っ張りお仕置きをし

勿論、そんな露子を見て円谷は心配な眼差しを向けていた。



露子は何とか落ちつかせ、円谷の方をくるっと向いた。