― 星蘭 side ―


次の日。


電車に揺られて15分弱。


いつもの駅に到着。


改札口に定期券を通して、いつもの道で学校に。


…という矢先。


目にしてしまった。


自転車の横に眠たそうに立っている直樹を。


「…なんで私の到着時間知ってるのよ…」


そう小さく呟いてしまった私。


私を待ってるんじゃないのかもしれない。


…と思いたいんだけど。


昨日の状況から考えて、絶対私でしょ、これ!!


私はとりあえず、直樹のいるところへ足を進める。


私には気付いてないみたいで。


あくびまでしてる。


私は近付きながら、話しかけてみた。


「もしかして…私…待ちでしょうか…?」


これさ。


もし間違ってたら恥ずかしいよね…。