Kiss★恐怖症

俺は自販機でジュースを2本買い。


深呼吸を何回か。


そして、星蘭のもとへ戻る。


「はい」


俺はジュースを差し出すと。


星蘭は、目を逸らしながら。


「…ありがとう」


と、小さめの声で答えた。


………この状況。


気まずい。


俺が悪いわけだが。


星蘭に久しぶりに会ったときより。


……気まずい。


しばらく沈黙の時間が続く。


ここは。


早いとこ、話題を変えたほうがいい。


「あ、あのさ!今度、しっかりキス恐怖症対策しようぜ」


「…」


無言。


………どうしよう。


そう思ったとき。


予想もしていなかった言葉が、俺を襲った。