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― 直樹 side ―


あの日以来。


「あ、神谷くん………星蘭ならまた先に帰ったよ」


「…マジか―…」


俺はそんな野々宮の言葉に落ち込む。


そう。


迎えにいくと、もういない。


そんな日々が数日続いてる感じで―…。


「私、止めたんだけどね―…星蘭、意外と頑固」


ため息をつき、少し呆れ気味の莉子。


野々宮から、理由は聞いた。


確かに、俺が悪い。


謝りたいし、ちゃんと話す。


なのに、メールしても、電話してもだめ。


帰りに駆け付けても、いない。


………どうすればいいんだ?


正直。


キス恐怖症どころじゃなくなってる、俺。


あ―今、繋ぎ止めてるのは、このキス恐怖症なのに―…。