Kiss★恐怖症

すると。


そこから、顔だけがひょっこり。


「春樹、何やってんだ?」

そうそこにいるのは春樹。


なぜか、そこから動かない。


「あに「お前も兄貴(樹)と同じことじゃねーだろうな」


「…」


やばっ、みたいな顔をする春樹。


それを見た俺は、ため息を漏らす。


「お前ら、兄弟揃ってなんなんだよ」


「兄弟だったら兄貴もじゃん」


「じゃあ、"俺以外"の兄弟2人」


本当に意味不明。


でも。


春樹の場合は、今来たのがだめだったな。


「兄貴。分かってるなら話早いよ」


「ふっ、お前は今来たのが不運だったな」


「え、なんで??」


「星蘭を守って、フリを本当にす…」


俺は急いで口を閉じた。


「フリを本当に…??」


頭にハテナを浮かべる春樹。


や、やば…っ。


何やってんだよ俺!!


俺の顔が少し歪む。