Kiss★恐怖症

「でもさっ」


足をついて、回転を止め。


「星蘭ちゃん。なんでキスであそこまでなっちゃったんだろー?」


首を可愛らしく傾げる。


俺はぴくりと反応。


キスが原因ってことに気付いてる…!?


いや…まさかな…。


勘だけはいいんだから。


「キスじゃねーよ。ただの貧血」


冷静に。


とりあえず、冷静に…。


「でも…僕が子供じゃないって気付いた瞬間、顔が真っ赤になってたよ?」


「たまたまじゃね?」


そう表情変えずに言う俺を疑うように見つめる兄貴。


気づくなよ―…。


表情変えてないけど、心情はやばいからな俺。


ずっと見てくる兄貴。


「…何?」


「うーん…怪しい…」


「は?貧血なんて、体調が悪かったらなるもんだって」


「星蘭ちゃんは全然体調良さそうだったよ」


まだ問い詰めようとする
兄貴。


冷静に、冷静に。


絶対、変な態度をとらないように―…。