Kiss★恐怖症

それぞれの部屋へと戻る。


「ふぅ―…」


ベッドに座り、後ろに倒れ込む。


やっと一段落。


ふわふわとしたベッドがなんだかとても心地好い。


今日の放課後は、展開が早すぎる。


兄貴は来るわ。


星蘭は倒れるわ。


最悪なことにキスの話題がでるわ―…。


一日が長く感じた。


俺が星蘭を家に呼んだことで、こんな事態に。


女ったらしの春樹。


そして。


女性の母性本能をくすぐるであろう兄貴。


こんな身近に強敵が潜んでいようとは。


考えてもみなかった。


何もしてこない…なんて、2人に対して考えられない。


現に、なぜか星蘭と兄貴が接触。


そして、キス。


星蘭のキス恐怖症を知っている人からすると大問題だ。


「はあ…」


さっきからため息ばっかり出る。


とりあえず。


星蘭に、俺の兄弟からの迷惑はかけられない。


それに。


キス恐怖症だということがバレないように。