Kiss★恐怖症

直「大丈夫だったけど―…」


俺が、問い詰めようとした時、言葉を遮り。


樹「よかったーっ!僕のほっぺに"キス"してから、星蘭ちゃん、おかしくなっちゃったんだよねーっ」


直「なっ…」


ちょっと待てよ。


今、完全にキスって言いやがったな?


春「はあ?なんで兄ちゃんだけ―…ずるい」


なんて、春樹はヤキモチを妬いているようで。


そう。


これが一番怖い。


多分、兄貴からキスしたとしても頬まで。


でも。


問題は春樹。


手出しの早い春樹は、遊びでキスするような奴。


だから、キスという単語は出てほしくなかった。


一番恐れていたこと。


今は、兄貴が何しにきたかなんていう問題ではない。


樹「照れた星蘭ちゃん、可愛かったーっ」


春「俺もキスされてえ…いや、今度キスしよ」


直「あのさ。お前ら、俺の彼「到着致しました」


大事な時に、運転手の言葉に遮られる。


最悪なタイミング。


俺は少しイライラしながらも、車を降りた。