―その日の昼休み


午前中にコンテストは終わり、午後からは授業。


私も制服に着替え、莉子と教室にて昼ご飯。


「星蘭、いいよねー。あの"神谷直樹"にキスだよ、キス」


私がしたキスの真似をしてみせる。


「そう?まず神谷直樹なんて好みじゃないし」


卵焼きを口にほお張る。


「星蘭とお似合いだと思うけどな~美男美女で」


「そんなわけないじゃん!莉子こそ、好きなんじゃないの?」


「ううん、それはない。憧れは付き合ったら崩れる。憧れは憧れのまんまだからいいのー」


なんて語る莉子。


穏やかな2人の空気が流れていた。