Kiss★恐怖症

「あのさ、思い返すようで悪いんだけどさ…」


そういいながら、椅子にちゃんと座り直す。


「さっき、俺の兄貴に……キスした?」


この私がキス?


……はっ、そうだった!!


私、直樹のお兄さんに会って。


ほっぺにキスしちゃったんだった!!


それが発端で倒れて…今に至るんだ。


ああぁぁぁぁあ!!


私、堂々と何しちゃってんの――っ!!!!


「ご、ごめんなさい!!」


「あー…憶測だったけど、本当だったんだ…」


「私…お兄さんのこと、子供だと思っちゃって…」


失礼極まりないよね、私…。


「あ、でも頬なんだけど…あ―私、だめだ」


私は、頭を抱える。


いきなり色々ありすぎて、混乱しぎみ。


「…ふーん…兄貴…羨ましい…」


「え?」


「何もー」


「??」


そう言った直樹の言葉は私には聞こえていない。