おとぎ噺

ドアが閉まろうとしたその瞬間。


前から手が伸びてきてあたしの手首を掴み、車内に引き込まれた。


今のなに?
というか誰?


と思ったけど、肩を揺らして呼吸をしているあたしは顔を上げられない。